LinkStation/TeraStationをtftpブートするには?【E06エラーからの復旧】

LinkStation LinkStation

Windows10からアクセスしているうちに、壊れてしまったLinkStation。

前回はLinkStationに復旧したハードディスク4本を入れて起動したらE06エラーで立ち上がらなくなりました。

原因はLinkStationのboot領域である/dev/sda1をフォーマットしたからです。
多くの人はここで諦めるところですが、まだ方法が残っていました。

LinkStationがE06エラーで起動しなくなった時の最後の手段が「tftpブート」です。
Linuxなどでは有名な方法です。
LinkStationもLinuxのはしくれ(笑)ですから、tftpブートをサポートしています。

ただ、結構古いLinkStation/TeraStationを持っている人だと、情報が少なく難しいです。

本記事では、その難しい方の方法を全部、解説します!
順を追っていきます。

LinkStation/TeraStationのファーム・バックアップ方法

私が使っているLS-QLは古いので、オリジナルファームウェアはバッファローのホームページに公開されていません。

アップデータは以下↓の公式ホームページにありますが、これはtftpブートには使えませんでした。

LS-QLシリーズ ファームウェア アップデータ : ダウンロード | バッファロー

ただし、このファームアップデータは後ほど使いますので、ちゃんとあるかどうかチェックだけしておきましょう。

そこで、比較的マトモに動いていた3本目のハードディスクの/dev/sdc1をパソコンにマウントして、以下の2つのファイルをバックアップします。

uImage.buffalo
initrd.buffalo

これでtftpブートをする「前準備」が出来たことになります。

tftpブートを実施

tftpブートを行うために、まずはtftpサーバを立てていきます。

tftpサーバが出来るアプリケーションはいくつかあります。

Vectorなどで公開されているものが良いと思います。

バックアップしたファイルをtftpサーバで公開

パソコンにtftpサーバのフリーソフトをインストールして、さっきの2つのファイルを公開フォルダに置きます。

パソコンは192.168.11.1というIPアドレスに固定します。

フリーソフトはインストールしただけではWindowsファイアウォールにブロックされていることが多いので、Windowsファイアウォールは、今回に限り、一時的に「完全停止」しておきます。

LinkStation起動時にファンクションキーを連打

ここまで準備が出来たら、LinkStationの起動です。

LinkStationは赤色点滅で落ち着くまで待ちます。

落ち着いたら、ファンクションキーを3~4回連打します。LEDは青色点滅に変わります。

上手くいけば、tftpサーバのログ画面に何か出るはずです。
あっという間に転送は終わります。
これが出たら、tftpブートは成功した!ということになります。

うまく行かなかった時はタイミングが悪かっただけなので再チャレンジです!

NAS Navigator2でLinkStationを認識

ここが結構難しいです。

NAS Navigator2でも、この状態のLinkStationはなかなか見つけ出せませんでした。

色々Pingを打って刺激したり、NAS Navigator2の更新ボタンを何度かクリックしてみたりしているうちに「アクセス可能なIPアドレスに変更しますか?」というポップアップが出てきます。
これは「LinkStationがEMモードで発見された」ことを意味します。

ここでYESを押せば、発見完了です!

少し時間をかけて、これは頑張りましょう。

パソコンのIPアドレス変更

NAS Navigator2によるとLinkStationはtftpブートした後、169.254.x.xのサブネットに変わってしまっていました。

そこで、パソコンも同じサブネットにIPアドレスを変更します。

ファームアップデータ実行

EMモードが使えるようになったので、ダウンロードしておいたファームアップデータの出番です。

ファームアップデータを起動したのですが、「HDDのパーティション情報が確認できません」と出て、ファームアップデータが途中で止まってしまいました。

作業しやすいように、Disk1だけにしてみましたが変わりません。

しかし、これは調べたらすぐ分かりました。ファームアップデータの中にある LSUpdater.ini を以下のように編集すると、パーティションを作り直してくれます。

NoFormatting=1

NoFormatting=0

これで、ファームアップデータを再起動して、アップデートします。

途中
HDDをフォーマットしファームウェアのアップデートをおこないます
※HDDの内容は完全に消えてしまいます
HDDのフォーマットをおこなってもよろしいですか?
という怖いメッセージが出ますが、最悪、データ領域が消えても、RAID5の領域はデグレードモードで復活しますので、恐れずYESを押します。

すると、本当にフォーマットがかかって、ファームがアップデートされました。

自動的に再起動もされ、無事立ち上がりました。

しかし、管理Webからアクセスしてみて、ガッカリ。

やはりというか、何というか、データ領域も綺麗にフォーマットされ、ご丁寧に共用フォルダとして公開されていました。

あはは(汗)。

とりあえず、また外して、パソコンにつないで、telnet化しました。何だか同じことを延々繰り返しているような気がしますが、気のせいです(笑)。

次にまた4本全部入れて起動しようとしたら、何をしているのか分からなくなるので、次のステップから、慎重に1本ずつ、増やしていくことにします。

次のステップはこちら ⇒ LinkStationのboot領域をRAID1で1本ずつRebuildする方法

Windows10にアップグレードしたら、LinkStationのHDDが壊れて立ち上がらなくなり、パソコンからLinuxの機能を駆使して完全復旧させた私の体験の一部始終を読みたい方は、以下の記事から進んで下さい。

故障したLinkStationから自力でデータ復旧した方法

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